法圓寺

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第324回

令和4年7月12日

御巡教(ごじゅんきょう)を終えて

御巡教

令和4年6月12日、本山佛光寺第33代御門主・真覚様をお迎えして、新潟教区第3組慶讃法会(きょうさんほうえ)御巡教を法圓寺で勤修させていただきました。

真覚御門主様をはじめ関係者の皆様、何よりもご参詣していただいた御門徒の方々、本当に有り難うございました。

そもそも「御巡教」とは

来年、令和5年の5月に京都の本山佛光寺において慶讃法会という大きな法要が勤修されます。慶讃法会とは、以下の四つの法要を併せた法要の名称です。

  • 宗祖親鸞聖人御誕生850年法要
  • 浄土真宗立教開宗800年法要
  • 聖徳太子1400回忌法要
  • 第33代真覚御門主伝灯奉告法要

今回の御巡教は、真覚御門主様がその慶讃法会への参詣のお願いのために、直々に法圓寺へお越しくださったということなのです。

御巡教開催を経ての所感

反省点は多々ありますが、心配していた雨も降らず、本当によかったという気持ちです。

コロナ禍のために2年延期になり、今年も正月からコロナの感染者が増え続けていましたので、御巡教開催の是非について本当に悩みました。そのため勤修させていただくことができて、今、感激はひとしおです!!

浄土真宗立教開宗800年法要

ところで、慶讃法会の四つの法要の中に、浄土真宗の立教開宗800年の法要がございます。

では何をもって浄土真宗の立教開宗とするのかと申しますと、元仁元年(1224)に宗祖・親鸞聖人の主著『教行信証(きょうぎょうしんしょう)』の草稿本が完成したといわれており、この時をもって浄土真宗の立教開宗とされているのです。

一口に800年と言っても大変長い年月で、今から800年前は鎌倉幕府第4代将軍・藤原頼経(ふじわらのよりつね)の時代でした。そう考えると、いかに古い出来事であったかということが、お分かりいただけるのではないでしょうか。

主役は御門徒の皆様

そこで、日本の歴史を800年さかのぼってみますと、現代のようにある程度、平和で豊かな時代はなく、天災や飢饉や戦争、そして疫病に苦しめられた年月(としつき)ではなかったかと思います。その厳しい年月(としつき)を、私たちの先輩方は、お念仏を人生の拠り所として生き抜いてこられたのではないでしょうか。思い通りにならない現実を「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」と引き受けて、苦難の人生を耐え抜いてこられたのです。

ですから

この浄土真宗の歴史の主役は、決して私たち僧侶ではなく、厳しい生活の中にあっても教えを聴聞することをないがしろにせず、生き抜いてこられた御門徒の方々だった

と私住職は思うのです。

真宗門徒として現代を生きる私たちは、そのお念仏の歴史に名を連ねているということです。しかし、昨今のお寺への参詣者の減少を見ると、その真実の教えを聴聞(ちょうもん)するという伝統は、確実に弱まっていると感じます。先輩方から託されたお念仏のバトンを私たちはしっかりと受け継ぎ、また次の世代に渡して行く。今、その事を私たちは阿弥陀仏や親鸞聖人から願われていると強く感じます。

慶讃法会にお参りください

先日の御巡教で、私たちは真覚御門主様から親しくお言葉を頂戴いたしました。その感動を胸に来年5月に本山佛光寺で勤修されます慶讃法会に一人でも多くの方から足を運んでいただきいたいと存じます。

新潟教区3組でも、来年5月19日(金) から21日(日)まで、慶讃法会お参りのための団体参拝の旅行を企画しております。

どうぞご一緒に御本山にお参りいたしましょう。その事がお念仏のバトンを受け継ぎ、次の世代に渡してゆくことにつながると思うのです。

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